1歳未満の麻疹風しんワクチン(MRワクチン)接種について

1歳未満の麻疹風しんワクチン(MRワクチン)についての接種希望のご相談が増えています。

原則的に、麻疹風しんワクチン(MRワクチン)は
定期接種対象者 (最優先)
・第1期定期接種対象者(1歳児)
・第2期定期接種対象者(小学校入学前1年間の幼児、すなわち今年度6歳になる者)
での接種が大事で、1歳未満での接種は積極的には推奨されていません。

小児科学会では、
1.生後6~11か月児への接種は、近隣で麻疹患者の発生が認められる状況などにおいて緊急避難的な場合に考慮される手段であり、有効性や安全性に関するさらなるエビデンスの集積が必要である。
2.0歳で接種したワクチンは有効な回数として数えず、1歳になったら接種を行い1回目としてカウントする。
としています。


【任意接種対象者】
・規定の2回の定期接種を完了していない未成年者
・0歳児を持つ両親やその同居家族
ご家族や、同胞の2回接種が大事としています。
参考 日本小児科学会 MRワクチンの接種推奨対象者について
https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/opinion/20266.html

 

また、JIHS 感染症情報提供サイトにも、以下のように書かれていて1歳未満に接種を勧めていません。
・生後6か月以降は母体由来の免疫が減弱するため、麻しん流行国に渡航する場合や通園している保育所などで患者が発生した場合は、緊急避難的に1歳以前にワクチンを接種する選択もあるが、この場合の接種は定期接種ではなく、任意接種として有料で実施することになる。いずれにしても、1歳前に接種を受けた場合も、1歳以降に更に2回接種(この場合は定期接種として実施)をする必要がある。これは、乳児期後期まで母親からの移行抗体が持続している場合、ワクチンウイルスが母親の免疫で中和されてしまい、十分な抗体が産生されない可能性があるためである。
参考 JIHS 感染症情報提供サイト 麻疹(詳細版)
https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/measles/detail/index.html

 

 

2026年4月時点の麻疹流行状況について

一方で最近、日本国内、海外ともに麻疹感染のニュースが増えています。
近いところではインドネシア、インド、パキスタンやモンゴル等が多いです。
2025年日本は約250人でしたが、アメリカやカナダは2000人以上でした。残念なことにアメリカのテキサス州では未接種の学童が2人亡くなっています。
原因の1つとしては、ワクチン接種率の低下が挙げられています。一般的に集団免疫が機能するためには95%以上の接種率が必要とされていますが、コロナ後のこの数年は埼玉や東京も95%を切っている状況になっています。
2024年度(2025年3月末)
埼玉県 1期 92.9%、2期 91.5%
東京都 1期 94.3%、2期 90.8%
参考URL
https://www.forth.go.jp/news/20250319_00001.html
https://www.kansensho.or.jp/jaid_measles_warning/jaid_measles_warning-2.html


2026年に入ってからも、2025年よりも早いペースで麻しんの報告が増えています。

そして今までほとんど報告のなかった1-4才や1歳未満の報告も少ないですがでてきました。

参考 URL
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/measles/measles/

 

 
 

そんな中で、今回東京都新宿区の小学校で2026/4/21時点で47名の麻疹感染の報告がありました。

いずれも海外渡航歴無しの児童41人、教職員6人の47名で、ワクチン2回接種は28名、1回接種は4人、未接種は3人、12人は接種状況を調査中とのことです。
2回接種の28人は全員軽症だったが、入院した患者も複数いましたが、現在、児童、教職員いずれも快方に向かっている、との記事もありました。
おそらくですが、2回接種群は全員軽症とのことなので、修飾麻疹だったのだと予想されます。
参考URL
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260424-GYT1T00216/
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae66874c1e76d30e4feab99cd3f5fdc4c3d87c9f

当院の1歳未満のMRワクチンの接種方針について

2026年4月現在、以上のような状況になっています。
今まで当院では、1歳未満のお子さんのMRワクチンは原則お断りしていました。

麻疹流行地域に渡航される場合は接種検討としていました。

今もその考え方に大きな変更はなく、それが標準的な考え方だと考えています。

ただこれだけ流行のニュースが多いと不安が強くなってしまっているご両親もいらっしゃると思います。

不安だから接種を勧めるわけではないのですが、不安が強くなりすぎてしまう方もいらっしゃるかと思います。


そこで当院では今後以下の条件を満たす場合については、1歳未満でも接種を検討させていただきます。
下記の条件に当てはまり、どうしても接種をしないと不安という場合は当院にTELしていただきご相談ください。
当院として接種を推奨しているわけではないことはご理解お願いいたします。

 

接種可能な月齢は生後6か月以降です。

条件
・ご家族や同胞の方がMRワクチンを2回接種している(2期接種対象前の場合1回)
・1歳未満のお子さんが保育園に通われている。

・1歳になられたら、本来の1期の定期接種を速やかにする。

・今まで説明させていただいてきた内容をきちんと読んで理解した。

https://www.kobayashi-kodomo.com/vactination_5/

・1歳未満で実施する場合の効果および安全性は十分に評価されていない状態であることを、理解したうえで接種を希望する。


*今まで同様、1歳未満で麻疹流行国へ渡航予定の場合は、以前通り接種希望がある場合検討させていただきます。

ワクチンが不足している場合接種できないことがあることはご了承ください。

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