新型コロナウイルスに備えて、予防接種のすすめかた

「新型コロナウイルスが心配だから予防接種を見合わせたい」とご相談をうけることがあります。当院では予防接種・乳児健診だけの予約時間帯が設定されています。この時間帯の受診で感染してしまうリスクは高くありません。その他の時間でもできる限り感冒症状のあるお子さんと、予防接種のお子さんを分離させていただいています。

6月2日に厚生労働省から「遅らせないで!子どもの予防接種と乳幼児健診」というメッセージが出ています。新型コロナウイルスのワクチンはまだ実用段階ではないので、ワクチンで防げる病気をきちんと防ぐことが大事です
当院ではワクチンについて以下のことを、新型コロナウイルスに備えるためにもおすすめします。(長文になり申し訳ありません)
①予防接種は生後2ヶ月から開始し、1才までの予防接種は予定通りに接種をすすめましょう(とても大事です)。
②1才以降も小学校入学までのワクチンは必要なワクチンが多いので可能な限り予定通りにワクチンを接種していきましょう(実際に1才以降のお子さんたちの接種率が低下していると言われています)。
新型コロナウイルス感染同様に発熱や咳を認める病気であるインフルエンザと百日咳はワクチン接種しましょう(今回のお勧め部分です)


最初の2つは以前から言われていてニュースでご存じの方も多いと思います。今回は3番目のことについて説明させていただきます。インフルエンザや百日咳は発熱や咳を伴うことが新型コロナ同様に多いです。新型コロナウイルスと異なりワクチンで重症化を防げたり、かかりにくくすることができます。インフルエンザワクチンは生後6ヶ月以降から接種可能で、日本感染症学会からも8月3日に接種を強く推奨するとの提言が出ました。百日咳は4種混合に含まれていて4回接種することで0.5才から4才くらいまでは防げていますが、5才以降13才くらいまでかかりやすいことが知られています(下図参照)。そのため以前から5~7才に3種混合ワクチンで百日咳を防ぐことが推奨されています。この時期を逃していても小学生であれば今年は接種の検討をお勧めします。ただし、インフルエンザワクチンも3種混合ワクチンも任意接種(有料)となります。今年は両ワクチンとも接種希望者の増加が予想され、今後希望通りに接種できない事態も起こりえると思います。3種混合ワクチンは今のところ接種可能な状況ですので、ぜひ早めにご検討お願いいたします。わからないことがあれば相談してください。

インフルエンザワクチンについては当院では例年通り10月中旬以降接種開始となる予定で、インフルエンザワクチン専用の特設日も設定予定です。予約開始日などもふくめ、ご案内できるまでもう少しお待ちください。

百日咳流行分布

参考

予防接種スケジュールについて

https://www.know-vpd.jp/dl/schedule_age0.pdf

https://www.know-vpd.jp/dl/schedule_age7.pdf

就学前の3種混合ワクチン接種推奨について

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_08%20kaitei.pdf

 

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